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5月11日日経新聞朝刊13面に、「水素・酸素混合ガスを液化」という記事があった。

(要旨)
日本テクノ(株)は東工大の谷岡明彦教授の協力を得て、水素酸素混合ガスの液化に成功した。超高温で燃えるなど新燃料として注目される。
このガスは、水に低周波の振動を与えながら電気分解して作る。酸素は-183℃、水素は-253℃で液化するが、このガスは酸素より3~7℃高い温度で液化した。液酸のような青色は呈さず無色透明。物性の解析など詳しい調査はこれから。

日本テクノのサイトを見ると、「攪拌」にこだわった会社のよう。従来にない方式である「超振動攪拌装置」を使い、電気分解によって発生させたガスを、OH MASA-GASと名づけているようだが、このサイト上では詳細は不明。ちまたではブラウンガスの再来、との声もある。

こんな発表もしているようだ。
水の電気分解における低周波振動の効果PDF

よく解らないが素人なりに読んでみると、超振動攪拌機は脱泡効果に優れ、また泡立ちやすい液体でも泡立たない、これはナノバブルが発生していることを示唆している。電気分解で発生した気体は、攪拌機により速い速度で流し去られ、ナノバブルに閉じ込められてしまう。電気分解の際に、O2+e-→O2-起こったと仮定すると、複雑な反応過程にあるO2-やHO2-がナノバブルの殻に含まれる可能性を否定できない
このガスを分析すると、H2、O2のほか、OH、H、Oも検出された。
……ただでさえ解らないのに、仮定の上に論を張ってそこにまた仮定を持ってこられたりしたら、もうついてゆけない。

ちなみにブラウンガスについて調べると、原子状態のガス、という文言が見られる。これらガスの怪しさはともかくとして、超振動な攪拌機は無くても、その手のガスはできそうだ。
また過去には、「夢の暖房機」大爆発、という事故も発生しているらしい。

 

bloggerの上部にへばり付いているnavbar。強制的に付くとなると、なんとなく取りたくなるもの。

Googleの検索窓に「navbar」と入力していくと、検索クエリの候補としてnavbarnavbar bloggerのほかに、navbar 消すnavbar 隠すなどが出る。以前はRemove非表示なども上位に並んでいた。それら非表示化に関するものに、ざっと目を通してまとめてみる。

navbarを消すには、bloggerにログインした後、レイアウトタブ内のHTMLの編集で行う。 ここのテンプレートの編集枠内を書き換える。この内容はテンプレートであって、記事公開時には、いくつかの変換、追記などされる。たとえば、 <b:skin> は <style……> に、 <![CDATA[ は <!-- に、 ]]> は --> に変わる。外部スタイルシートファイルへのリンクなども埋め込まれる。
ここでnavbarに関する記述を探しても見当たらない。navbar記述はテンプレート内にはなく、これも公開時に<body>の直後に強制的に挿入される。したがって、それ自体を削除することはできない。
スタイルシートを使って、表示されないように仕組むことになる。

<head>~</head>の間がヘッダで、その中の<b:skin>以降の適当な場所へ、次のような記述をすると目的が達せられる。
検索でかかる記述例は2通り。

その1.
#navbar #Navbar1 iframe{
height:0px;
display:none;
visibility:hidden;
}
その2.
#navbar-iframe {
display: none !important;
}
その1.は、id='navbar'内のid='Navbar1'内のiframeタグに対して、「高さ0ピクセル」で「要素の表示はしない」で「要素は表示するがその内容は隠す」という意味のスタイルを設定している。意味が冗長なところは、部分的に対応していないブラウザがあった場合への保険か、もしくは単に思いが込められているのか。
その2.は、id='navbar-iframe'に対して、「要素の表示はしない」で「最優先」というスタイルを設定している。



次に、適当なブログ記事のソースから、公開時に埋め込まれるnavbar関連記述を見てみる。

公開時には、テンプレートのヘッダの内容は、いったんstyleタグを閉じ、その後にlinkタグによる外部cssファイルへのリンクが埋め込まれる。さらに次のようなスタイル記述が追加される。このスタイル記述は、navbar-iframeというidに対して、「ブロック要素として表示せよ」という意味。先に挙げたその2.とかぶっている。
<style type="text/css">#navbar-iframe { display:block }
</style>

そして<body>~</body>で示されるボディの先頭には、以下のものが挿入される。(一部改変)

<div class='navbar section' id='navbar'>
<div class='widget Navbar' id='Navbar1'>
<script type="text/javascript"> function setAttributeOnload(object, attribute, val) { if(window.addEventListener) { window.addEventListener("load", function(){ object[attribute] = val; }, false); } else { window.attachEvent('onload', function(){ object[attribute] = val; }); } } </script>
<iframe src="....." ..... height="30px" ..... id="navbar-iframe" ..... > </iframe>
<div></div>
</div>
</div>

<div>により、範囲に対してidやclassが付けられて、タマネギの皮のような構造になっている。全体をnavbarというid、および、navbarというclass、sectionというclassでくくり、その中をNavbar1というid、widgetおよびNavbarというclassでくくり、さらにその中にscriptとiframeタグ、空のdivタグがある。iframeにはnavbar-iframeというidが振られている。


結局、その1.その2.ともに、記述は違えどiframeタグ部分に対して、「表示しない」ようなスタイルを設定している。
その1.のheightは、iframe内で再設定されているため意味がなくなる。タグ内で直に設定されるものが、最も優先順位が高いため。visibilityに関しては、直設定はないため有効ではある。これによって隠された場合には、表示スペースは確保されるので、30pxの背景空白が残る。displayの直設定もないので、これも有効。結局display:noneによって空白もなく非表示化されている。

その2.は、iframeタグに振られたidを直接指定し、display:noneによる非表示化のみを記述している。!importantは、「同レベルの優先度の設定があった場合には最優先とせよ」という意味。上述のとおり、navbar-iframeというidに対するスタイル設定が強制挿入されるため、それに打ち勝つために必要になる。



このようなことから、消すための記述は他にもいくつも考えられる。

その3.
#navbar{display:none}
一番外側のidに対してスタイルを設定する例。
navbar関連の挿入されたものを根こそぎ丸ごと消してしまう方法。荒っぽい気もするが、実はこれが一番の正統派かもしれない。

その4.
.navbar{display:none}
一番外側のclassに対して設定する例。
class='navbar section'は、ここのclassはnavbarでありsectionである、という意味。.navbarでなく.sectionとすることもできるが、sectionは他の場所にも使われているため、その部分まで消えてしまう。
また、idはページ内で一意である決まりなので、この部分にだけこれを設定したい、という場合にはclassよりidが適する。

その5.
#navbar{position:relative;top:-30px;}
表示はするものの、ウインドウの外へ追いやる例。縦幅の分30px上にずらしてみた。試しにこの記事内で設定してある。記述方法は後述。
ずらすだけなので、30px分の微妙な空間が残る。表示はされているので、tabキーでフォーカスを移動させればアクセスもできる。



なお、スタイルシートには次のようなルールがある。

idを示す場合は頭に#(クロスハッチ)を、classを示す場合は頭に.(ドット)を、タグを示す場合は何も付加せずに記述する。要素を包含する場合は、スペースで区切って連続して記述する(例:その1.)。それ以外の部分には、適宜スペースや改行を含めてよい。各行末には;(セミコロン)を付加するが、最終行だけはなくてもよい。

あるタグに対して複数通りのスタイルが設定された場合、優先順位(タグ内>styleタグ>外部ファイル)に従って適用される。同じ優先順位であれば、!importantが付けられたものが優先される(例:その2.)。それがなければ、最後に設定されたものが使われる。
また、idとclassが共存するタグでは、idに対するスタイルが優先される。

styleは、本来はヘッダ内で設定することになっているらしい。実際のブラウザでは、body内で指定しても有効になる。
つまり記事内に以下のような記述をしておけば、その記事が表示される間だけはnavbarが表示されなくなる。たとえば4/1の記事はこの手法を使っている。この記事では、cssの部分をその5.に置き換えて記述してある。
なおcss記述は、非対応設定のブラウザで表示させないようコメントアウトしておく。
<style type='text/css'>
<!--
#navbar-iframe{display:none !important}
-->
</style>


ソースを眺めていると、ちょっと気になるところもある。
最後尾に埋め込まれたスクリプトに、navbarの文字が見える。内容は解らないが、もしかしたらこのあたりのidには触らない方がいいのかも。
_WidgetManager._RegisterWidget('_NavbarView', new _WidgetInfo('Navbar1', 'navbar'));


参考サイト:

全部まるごとスタイルシート

 

キイチゴが盛り。
栽培しているものなどの現況を並べてみる。基本的に、8号菊鉢に赤玉+腐葉土を使い、無農薬無肥料で栽培している。


エビガライチゴ
天竜スーパー林道北部では、日当たりのいい路傍によく見られる。里山では見られない。
半蔓性。白っぽい大きな棘と赤く密生した毛が特徴。3出羽状複葉で、葉裏はくも毛が密生し白い。ウラジロイチゴの別名もある。地下茎では増えず、春先に一箇所から数本の新しいシュートを伸ばす。2m近くなることもある。
昨年枝から短枝を伸ばし、その先に複数の蕾を付ける。蕾も真っ赤に見えるほど毛だらけ。萼は開くが花弁は開かない。花弁の色は白。授粉後、萼が閉じ、熟すころに再び開く。白から赤熟する。ナワシロイチゴと共通点が多い。
春先の新シュートを挿し木して栽培。今年は株が育ったおかげか、蕾がたくさん着いた。5月8日、開花。


カジイチゴ
浜名湖岸の荒れ地や、庭先の植栽によく見られる。浜名湖岸のものも、庭先からの逸出の可能性がありそう。キイチゴと呼ばれることもある。花物として扱うことがある。
木立性。3~7裂程度の艶のある大きな葉を着ける。ときに人の頭大ほどにもなる。棘はなく、春の新しいシュートは、うっすら赤い毛に覆われる。地下茎でよく増え、あちこちにワープする。踏み固められた通路などももろともせず、時に2mも彼方へ飛ぶ。飛んだ先では、とりあえず太さ1cm、高さ1m内外のシュートを出して様子を見る。このシュートが無事年を越すとそこを新たな拠点として、こんどは太さ2cm超の人の背を越えるような強烈なシュートを出すようになる。強健種だが、頑強さはない。ヤマノイモに絡まれれば、簡単にお辞儀してしまう。ツルマメに覆われると、著しく成長が落ちる。ネナシカズラに寄生されると、他の植物のように抵抗することもなく、食われるままに枯れこんでいく。
昨年枝から短枝を伸ばして、その先に複数咲く。花弁の色は白。無造作にくしゃくしゃの皺がある。授粉しても変化はなく、開きっぱなしの萼の底部がやがて盛り上がってくる。橙熟
実生を栽培してみると、播種翌々春には咲いて生るという成長の早さ。そのせいで、鉢植えでは成長がかなり制限されてしまう。花数は増えず、すぐに根が回り、やがて調子を落とす。現在は露地に下ろしている。花期は長く2月から咲いたりもするが、おおむね3~4月に開花し、5月ごろ熟す。ヒヨドリが先を争って食べに来ている今でもまだ咲き続けている。


クサイチゴ
クサイチゴの花 平地でもっともありふれた種。
木立性の低木。3~5出の羽状複葉。棘があり毛が生える。地下茎で増える。落葉樹だが、風当たりのないところでは葉を落とさない。一般に「野いちご」と呼ばれるものはこれ。
昨年枝から短枝を伸ばし、その先に複数咲く。花弁は白。おおむね4月頃に咲き、5月ごろ熟す。環境によっては、年明けから咲いている。赤熟。全体の大きさは平均的だが、個々の粒は小さいため数が多い。種子は多いが小さく、気にはなりにくい。香りにやや癖がある。
一昨年、道路わきで変わり種を見つけた。少し紅が差す花と、花弁が異様に細い花。除草剤等の影響の可能性もある。現在これら株は現存せず。


クマイチゴ
里山からスーパー林道など高地まで分布。林縁など、切り開かれた山地に多い。
木立性。3~5裂の単葉。裏表に毛が多い。全身に黒っぽい強靭な棘をもつ。地下茎で増える。背丈ほどにもなり、棘とあいまって、林業などでは迷惑種。
昨年枝から短枝を伸ばし、先に複数の花を着ける。花弁は白。花弁は小さく、正面から見ると背後の萼のほうが目立つ。クマバチがよく集っている。赤熟。
小苗を掘り取り栽培。鉢植えでは根が制限されるせいか、かなりコンパクトになる。それでいて花数は減らず比較的豊産。尖った形の粒が集まった、しっかりめの、味のよい実を着ける。適切な肥培を行えば栽培種としても良さそう。4月6日開花。


コジキイチゴ
里山林縁に生えるやや希少な種。
半蔓性。5~9出程度の羽状複葉。全身毛で覆われ、緑地の幹肌に赤黒い毛が密生する様子は特徴的。棘はしっかりして、他の樹木等に寄りかかり引っかかりながら育つ。地下茎では増えない。春に株元から1~2本の新シュートを出す。落葉樹だが、環境が許す場所では葉を保つ。
昨年枝から短枝を伸ばし、その先にたくさんの花を付ける。雌蕊が楕円形で飛び出した形状。花弁は白。花後はそのまま雌蕊が残り、熟す間際に色づきながら大きく膨らむ。橙熟。クサイチゴ程度に個々の粒は小さいながら全体は大きいため、種の数は多い。袋状になる。フクロイチゴの別名もある。コジキは甑からきたとの説もあり。
実生を栽培。鉢植えでは大きく育たず、ある年シュートを出さずに枯れてしまった。露地に下ろしたものは、2m程度まで伸びる。花数は非常に多い。4月5日開花。現在、先走った歪なものがひとつふたつ熟し始めたところ。


ナワシロイチゴ
田畑河川の土手など、水辺の日当たりによく見られる。
蔓性で、地に着いたところから発根する。3~5出の羽状複葉。棘があり、全体に白っぽい産毛で覆われ、とくに葉裏はくも毛で白い。地下茎で増える印象はない。
昨年枝より短枝を伸ばして、複数の蕾がまとまって着く。苗代を作るころに咲くとされる。サツキイチゴの別名がある。エビガライチゴと同様に花弁は開かない。花弁の色はピンク。授粉すると萼が閉じ、熟すころに再び開く。赤熟。
自然発生したところを、ときどき選択的に草取りをしてやったところ、勝手に繁茂した。4月23日開花。


ニガイチゴ
里山からスーパー林道など高地まで、路傍などにブッシュになっている。
木立性低木で、枝や葉裏が粉を吹いたように白っぽい。3裂気味の単葉。地下茎でも増えるが、比較的近場でこんもりと育つ。昨年枝の葉は丸く小ぶりなことが多く、春のシュートは大きく裂が深い。同株には見えないほど違うことがある。
昨年枝より新葉を2枚ほど出し1花着ける。個体によっては短枝を伸ばして2~3花着ける。さらには葉が大きいものはミヤマニガイチゴと分類する人もいるが、情報は錯綜しており不明。変種の範疇ということで、分ける必要性もあまりない。花弁は細長く鈍頭で、しわがある。授粉後は萼を閉じ、熟すころに再び開く。赤熟。タネが苦いことからニガイチゴの名が付いたというが、気にならない。
実生を栽培。鉢では大きくならないが、クマイチゴと同様に花数は減らない。3月15日開花。まだ熟さない。


バライチゴ(?)
昨年9月末、麻布山登山道で見つけたもの。本葉5枚ほどの苗が、あっという間にここまでに。つい先日まで10cmポットに植わっていた。


フユイチゴ
里山の湿り気のある林縁のいたるところに、這いつくばって茂る。スーパー林道へ向かうと、ある標高から上には生えない。
蔓性。まばらに小さなトゲを持つ。地下茎では増えず、地を這い、地に着いたところで根を張っていく。キイチゴ類はほとんど落葉樹だが、これは常緑。
真夏に白い花を着け、真冬に赤熟する。現在は新芽を伸ばしている最中。
適当な蔓を取ってきて植えていたが、鉢では手に負えず、どんどん逃げ出してしまって、現在は鉢置き場の下草になっている。


モミジイチゴ
細葉モミジイチゴ 栽培中のモミジイチゴ完熟 里山からスーパー林道、その周辺の山まで広く分布。もっとも繁茂している種かもしれない。野生の「キイチゴ」と呼ばれるものはこれ。
木立性。林縁など切り開かれて日当たりのいい場所に生える。3~5裂の単葉が多いが、無裂(キソイチゴ)、3裂(ナガバモミジイチゴ)、5裂(モミジイチゴ)などと呼び分けることがある。さらには魚の骨状だったりブドウの葉状だったりと、変異が大きい。棘は多い。地下茎で増える。
昨年枝より2葉程度と蕾を直接出し、下向きに咲く。短枝を伸ばして咲くもの、2花着けるものなども、まれにある。花弁は白。橙熟。
葉や花に特徴のある株を掘り取り、若しくは新シュートの挿し木で栽培。夏場の育て方で翌春の花が決まる。肥培しなくても花は着き易いが、実は生りづらい。香り、酸味、甘みが絶妙。今年の鉢植えは3月10日開花、5月2日に熟した。5月4日に登った熊伏山の登山口(約1000m)では満開過ぎ、中腹(1400m前後)では蕾が出たところだった。


雑種・カジモミジ
カジイチゴを母にモミジイチゴを父に雑種化したもの。現在2系統4株を栽培中。まもなく3年目に入る。未開花。


雑種・カジコジキ
カジイチゴを母にコジキイチゴを父に雑種化したもの。まもなく2年目に入る。両親の特徴を受け継ぎ、3出羽状複葉で、頂葉は3裂、側葉は2裂と、ボイセンベリー風の葉になっている。赤い毛が生え、棘がある。


雑種・コジキカジ
コジキイチゴを母にカジイチゴを父に雑種化したもの。一部、コジキイチゴ純粋種が出たようだが、基本的にカジコジキに同じ。


雑種・トヨラクサイチゴ
浜名湖畔の荒れ地で見つけたもの。別の湖畔路傍、三方原の松林下などでも見られる。カジイチゴとクサイチゴの雑種とされる。
木立性。まれにトゲがある。無裂~3裂の単葉、3出の羽状複葉、さらに頂葉の3出化、側葉の2出化、など変化が激しい。地下茎でよく増える。
昨年枝から短枝を伸ばして複数咲く。クサイチゴを大きくした雰囲気。花弁は白。花数は多い。実はほとんど生らず、生っても1果に数粒程度。赤熟。
浜名湖畔の吸枝を掘り取って栽培。4月8日開花。


雑種・ヒメカジイチゴ
カジモミジの花 カジモミジの実 畑の隅の植栽とも雑草とも付かない個体を見つけたもの。カジイチゴとニガイチゴの雑種とされる。
木立性。わずかに棘がある。3~5裂の単葉。葉裏は白くない。
昨年枝から短枝を伸ばし、複数の花を付ける。花弁は白。ニガイチゴの花を大きくした風。オオニガイチゴの別名がある。受粉すると萼が閉じ、熟すころに再び開く。赤橙熟。
見つけた個体の地際の折れた所から挿し木。花着き、実着きはあまりよくない。この実生に今春花が咲いた。小さいながら容姿はニガイチゴそのもの。ただ、花弁の先が割れている。
1枚目はカジモミジとして栽培していたもの(3月20日ごろ開花、後にヒメカジと断定)、2枚目は5月14日のその実。3枚目は当該株(4月12日開花)、3枚目は当該株の実生(4月8日開花)。


ブラックベリー・ソーンフリー
庭先に植えてあったらしく、草刈の残骸から拾ったものを挿し木。
株が育っておらず、木立性か蔓性かは判別できず。一般的な棘無しブラックベリーそのものの雰囲気。
花は薄ピンク。実は黒熟。今年は咲かなかった。


ブラックベリー・エバーグリーン
ネットでの頂き物。根洗い苗。キレハブラックベリー、カットリーフ・エバーグリーン・ブラックベリーなどとも。一般には、ソーンレス・エバーグリーンという棘無し種が出回る。
蔓性。非常に成長が早い。長い棘が大量。葉は鳥足状複葉で、各小葉はさらに細かく裂が入る。環境が許せば、冬季も葉が落ちない。
昨年枝より短枝を出し、薄ピンクの花を着ける。花弁にも不規則に裂が入ることがある。黒熟。5月8日開花。


ボイセンベリー
カレー屋でのもらいもの。
蔓性。成長は早くない。棘はない。葉は3出羽状複葉で、頂葉が3出羽状化、側葉が2裂することがある。
昨年枝より短枝を出し、白い花をお椀型に開く。授粉すると萼がやや閉じ気味になる。黒熟。
4月26日開花。現在未熟。


ラズベリー・インディアンサマー
ホームセンターで購入。赤実ラズベリーの銘。後にこの種であると確認を取る。
木立性。3~5出の羽状複葉。葉裏は白い。棘はほとんどないが、丈夫な毛がたくさん生える。
昨年枝より短枝を出して複数の花を付ける。花弁は白。花弁は小さく開かないが、ナワシロイチゴほど閉じてもいない。「前へ倣え」程度に開く。赤熟。2季生りで、今春のシュートの先にも秋には着く。
施肥してないせいか、大きくならない。その割には花も実もしっかり着ける。野生のキイチゴと比較して、香りが強く、種が大きい。生食では好みが分かれそう。4月中下旬に開花。


ラズベリー・ファールゴールド
インディアンサマーに同じ。赤色色素が抜けただけで、他の特徴は瓜二つ。
開花はワンテンポ遅れ、5月上旬に開花。やや病弱な感じ。橙熟。

 

前回は南部の秋葉山~水窪町境あたりまでをうろついたので、今回は北部と「野鳥の森」を散策してみた。

とりあえず水窪ダムへ。今朝は凪。天竜川のダム湖もここも、湖面に景色が映える。
左下に見えるような、隅に寄った木屑の中で、大きなフナらしき魚がバシャバシャと跳ねていた。産卵の季節で、浅瀬に集まってきたところだろうか。

路面はかなり荒れている。ダム湖周辺を過ぎればある程度落ち着くが、それでもこんな小崩落はごく普通に。

ヤブウツギが咲き始め。
大きな花ではあるが湿った赤紫色で、どうもパッとしないイメージ。ダム周辺から中腹へかけて、かなり目立つ。

ウツギは、蕾のものから満開のものまでさまざま。

ヤマフジは、この林道に限らず、いたるところで咲いている。満開近い。

ヤマブキは、もうピークは過ぎた模様。

ニガイチゴも終盤。6弁がいくつも咲いている株があった。

ミズナラを見上げる。黄緑の新葉が折り重なる。

おそらくイヌブナ。
ブナに比べ葉脈が多く、葉裏には葉脈に寄り添うように白い毛がたくさん。

オニグルミは、雄花がだらしなく開花。

オニグルミと並び、水窪には欠かせないトチノキも開花。

昨年9月に麻布山に登ったときから気にはなっていた「野鳥の森」。登山口そばの「ウグイスの門」から南方に山に入ると、おおむねスーパー林道に沿いながら、門桁山(かどけたやま)、五丁坂頭山(ごちょうさかとうやま)などを尾根伝いに経る。

写真の案内板には沢口山とあるが、国土地理院の地図では五丁坂頭山となっている。また門桁山は1377mとあるが、地図では1375mであり、両山の中間にあるピークが1377mになっている。門桁山山頂にある杭の表示は1377米となっている。

途中には観察小屋やスーパー林道へ下る脇道などがある。林道との接続は、北から「ウグイスの門」「ホオジロの門」「オオルリの門」「ヒバリの門」「ヤマガラの門」。初めと終わりはそれなりの上り下りだが、それ以外はおおむね広くなだらかで、とても歩きやすい。
この道とスーパー林道に挟まれた細長い天然林部分は、鳥獣保護区にも指定されている。

南端の「ヤマガラの門」から北上してみた。初めはひたすら登る。

間近でツルアジサイを見られた。低山でもよく見られるイワガラミと違って、鋸歯がとても細かい。

苔むした倒木があちこちに見られ、深く落ち葉が積もり、見慣れたバイケイソウが群れている。
標高は1300m前後。余裕で傘を差して歩けるハイキングコース。

いたるところに、大きなブナが生える。

樹木銘板があちこちに取り付けられている。ビギナーにはちょうどいい。
ただ、まだ葉の出そろってない樹種もあり、観察目的ならもう少し後の方が良さそう。

オオカメノキ(ムシカリ)の銘板あり。

尾根伝いの道で、西側は天然林、東側は植樹林になっている。この目印は死刑宣告?

ゴヨウツツジ、とあった。白い花もいいが、葉先にオレンジのアクセントのある新葉もかわいらしい。

唯一の展望。五丁坂頭山と中間ピーク間の鞍部あたりから。
門桁山山頂には展望台まで設けられているが、木に茂られて眺望無し。羽虫の襲来を受けるだけ。

尾根にまたがって根を張り、踏ん張っているツガ(?)の大木。
麻布山や熊伏山の登山道では、尾根道が根だけで保たれ、その下は崩れ落ちてすっかりがらんどう、というところがあった。それに比べればまだ緩い傾斜。

ハリギリの大木。銘板横のは500mlペットボトル。
大きくなると棘がなくなる、程度のものは見かけるが、ここまでの大木は見たことがない。樹皮は大きく縦に割れる。
信じがたい大きさだが、はるか上空の枝ぶりや芽吹きは、たしかにハリギリっぽい。

芽吹いて採り頃のハリギリやコシアブラがあちこちにあった。とても採れる高さではないが。

穴だらけのブナ。

なにやらバッサリと裂け目の入った、モミ・ツガ系の大木。

直径1m以上ありそうな巨大ブナ。
この圧倒的な存在感は、写真では表せない。

折れてなお芽吹くブナ。

展望のない門桁山周辺では、赤いミツバツツジや白いゴヨウツツジ(シロヤシオ)が咲いていた。

亜高山に生えるダケカンバ、らしい。ほとんど芽吹いていない。

「野鳥の森」だけあって、いろんな鳥の紹介看板もある。
アオバトは数日前に別の場所で初めて聞いたが、どう聞いても「ほ~~ぃ~ほ~~~」であり、ア行には聞こえない。今回も一声だけ聞くことができた。

門桁山を越えると、九十九折でどんどん下る。そして終点の「ウグイスの門」へ到着。道草ばかりしていたせいで2時間半もかかってしまった。ここからはスーパー林道で戻る。

満開近い状態のサクラ(?)がまだあった。
だらだらと歩いて、「ヤマガラの門」まで45分ほどだった。

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