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8月9日19時56分ごろ、東海道南方沖、深さ340km、マグニチュード6.9の地震が発生し、関東から東北にかけて震度4を観測(気象庁速報東大地震研速報)。

本日(8月11日)5時7分ごろ、御前崎北東35kmの駿河湾、深さ23km、マグニチュード6.5の地震が発生。駿河湾を囲む地域で震度6弱を観測(気象庁速報東大地震研速報)。

立て続けに起こった東海地方を震源とする地震から、否応にも東海地震を連想してしまう。生まれたときから「近く、大地震が起こる」と言い含められてきたのだから仕方がない。

9日の地震は、震源が深い深発地震と呼ばれる類。日本海溝で北アメリカプレートの下に潜り、さらにフィリピン海プレートの下に潜りこんだ、太平洋プレートの内部が壊れたらしい。揺れはプレートに沿って伝わりやすく、それ以外では減衰が大きいため、太平洋プレートの浅い部分に近い、関東~東北で揺れが大きかったという。
裏づけを取ろうと思ったが、ネット上にはプレートに関する資料はたくさんあるものの、潜った先については詳しい資料が無い。気象庁からのプレスリリースも無く手詰まっていたところ、東京大学地震研究所からの速報が、簡潔で解りやすくまとめられていた。

そして今日の地震は、ユーラシアプレートに潜りこむフィリピン海プレート自身の、横ズレ断層によるもの。東海地震は、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートとの境界がすべることで起きる、とされている(気象庁資料)。今回の震源あたりのプレート境界は、深さ10kmほどであり、それより十分深いため、プレート自身の破壊と判断された。東海地震の想定される規模はマグニチュード8クラスであり、今回のは桁外れに小さい。また、地震後の観測結果から、プレート滑りとは違う動きを示しており、東海地震そのものでも、それに直接関わるものでもない、と結論付けられた。

気象庁報道発表
2009年8月11日05時07分ころの駿河湾の地震について
東海地震に関連する情報 第1号
東海地震に関連する情報 第2号
東海地震に関連する情報 第3号



連日の蒸し暑さの中、質の悪い睡眠をも奪った揺れ。横になっていると大きく感じられるため、せいぜい震度3程度か、しかしちょっと長い横揺れだな……とテレビを点けると、静岡県西部が真っ赤に塗られて震度6弱、の報道。寝ぼけてるのか、とテレビを眺めること数分。屋外の防災放送が鳴りだし、浜松市の災害対策準備室(?)を設ける云々。なぜウチだけ揺れない……

つまるところ、静岡県西部には浜松も御前崎も含まれるため、このような速報になったよう。浜松は揺れたところでも震度4。
続々と被害状況も入ってくる。出勤までのあいだにも、東名高速は神奈川県内で電光掲示板の故障により通行止め。菊川で路面の隆起ありとの情報。のちにほぼ全面通行止め。浜岡原発は、運転中の4、5号機が自動停止。店舗では棚の商品が落ちるなどの被害。JR東海、静岡県東中部の私鉄は運転見合わせ。ついでに天浜線まで全面運行見合わせ、等々。

帰宅してみると、東名高速の牧之原で路肩が崩落。駿府城の石垣が崩れ、墓石が倒れ、寺社の屋根瓦が舞う。焼津漁港などでは岸壁に亀裂が入り沈下。ガス漏れ、停電、断水なども各地でおこり、100人規模のけが人との報道。

それなりに被害はあったようだが、アラが出て本番前の予行演習が行えたと考えればむしろ幸いかも。てんで被害のなかった浜松あたりの住人は、気を引き締めねば。


静岡新聞では号外を出した模様。電子版pdfとして公開されている。(1面 * /2面 *

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